神谷 萌南

ありがとう、サルデーニャ島!!

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ここまでサルデーニャのユニークなところを書いてきましたが、そうはいっても、この小さな平和な島にも、いろいろな社会的な問題もあります。箇条書きにしますと、
・高齢化
・若者の薬物問題(イタリアでは特に南部で深刻です)
・移民
・インフラ整備の遅れ
・仕事が少ない(大学進学後は島の外に出る人が多い)

なかでも移民問題について、少し触れたいと思います。サルデーニャには地理的に近いアフリカからの移民が大勢います。

日本は全く移民を受け入れていないので、私はその数にとても驚きました。

調べてみると、移民は基本的に全員受け入れますが、国が提供するイタリア語の教室に通うこと、仕事をすることなどが条件だそうです。ただ、実際に仕事としてあるのは、道ばたで花や物を売るぐらいだといいます。

イタリアの人たちが移民についてどう思っているのかが気になったので、「Googleフォーム」という仕組みを使ってアンケートをしてみました。ほとんどの人が「同じ人間なのだから受け入れるけれど、仕事しなければいけない」と答えました。またある人は、イタリアの文化を尊重して、自分たちと同じように暮らすようにした方がいいと答えました。

一方で、移民にあまり賛成でない人たちもいます。自分たちにもあまり仕事がないので、移民は他の国に行ってほしい、他のヨーロッパの国々も移民をもっと受け入れた方がいい、という意見です。

イタリアのように移民を受け入る国がある一方で、私たち日本は移民を全く受け入れていません。もちろん、単純に日本に当てはめることができないこともあると思いますが、何も考えないのは世界の問題に対して無責任で、まずは問題意識を持つことが大事だと思いました。

日本から遠いようにみえますが、移民問題についてもっと取り上げるべきだと思うし、私たち自身も移民問題についてもっと考えた方がいいと思いました。

難しい話になってしまいましたね。でも、私はサルデーニャに来て本当に良かったです。私は幸運だと思います。なぜなら、かけがいのない体験をしているから。

ここ来る前は、サルデーニャ島の存在さえ知らなかったし、もし知ったとしても、単に観光で来ることになったでしょう。でもいま、私はこの島に住み、文化に触れ、人々と一緒に暮らしています。それを体験できて、とても良かったと思うのです。

島での体験を通して、世界を見る見方が変わり、視野が一気に広がりました。

ありがとう、サルデーニャ島!!

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  • 2022年2月14日
  • 稲垣 智華
  • トビタテの奨学金を頂いて、2月からバンクーバーに1年間留学しに来ています!

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