神谷 萌南

え? こんなにも違うの!?

日本とは180度違うイタリアの学校

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みなさんこんにちは~!!

イタリアのサルデーニャ島に留学中の神谷萌南です。

バカンスで有名なサルデーニャ島ですが、11月に入り、いっきに寒くなりました。

朝は8度ほどまで気温が下がります。

イタリアは緯度が日本と同じくらいなので、気候は日本とほぼ変わりません。

ただ、日本のように、こたつやお鍋はないので、日本の冬がとても恋しいです(笑)。

ところで、今回はイタリアの教育や学校について紹介していきたいと思います!!

きっと驚くことばかりですよ。

イタリアの学校を一言で表すと、「自由」。とにかく自由すぎるのです。

日本のように、全員が席について静かに授業を聞くという授業風景とは、180度違います。

では、イタリアの学校の1日をみていきましょう。

学校は朝8時半ごろから始まります。日本のように、

「キーン コーン カーン コーン」

ではなく(笑)

「チリン チリン」

という鐘の音とともに始まります。

けれど、教室を見渡すと、必ず誰かがいない……。

イタリア人は、時間にかなりルーズなのです。

1日に授業は全部で5時間あります。

授業中は「私語厳禁」ではありません。喋るのも、動くのも自由。

日本では授業中に勝手に話したり動いたりすれば、怒られますよね?

イタリアでは、そのようなことはありません。

そんなイタリアの生徒たちの様子から、「ひょっとして授業に集中してないのでは?」と思うかもしれませんが、そうでもありません。

先生の話は、実はしっかり聞いているのです。

授業中に分からないところがあったら、「prof! Non ho capito」(先生、私はここが分かりません)と、いつでも先生に話しかけ、質問をします。

1クラスは20人弱なので、先生も1人1人の生徒の面倒をしっかりとみる余裕があります。

自分の席を立って友達のところに行き、分からないところを説明し合ったり、学んだ内容を確かめ合ったりもしています。

昼休みは、10分間しかありません。

だから、お弁当ではなくて、パンやおやつを持っていきます。

「じゃあ、お昼ごはんはいつ食べるの?」と疑問に思うかもしれません。

なんと、授業が終わるのが午後1時15分。

日本の学校と比べると、かなり早いですよね。

お昼ごはんは、家に帰って食べるのです。

家では、前回のブログで紹介したように、宿題をしたり趣味をしたりして過ごします。

これが、イタリアの学校の1日です。

高校だけでなく、小学校や中学校も同じです。

イタリアの教育の仕組みを、ちょっと紹介しますね。

イタリアは小学校5年、中学校3年、高校5年で、義務教育は6歳から16歳までです。

高校の教育には、日本とは違う特徴があります。

日本にも、普通高校に加えて、工業高校や商業高校など専門的なことを学べる高校がありますが、イタリアでは、普通高校が「科学」、「言語」、「教育」、「芸術」、「音楽」の5分野に分かれています。

このほかにも、「スポーツ」「料理」、「技術」などの専門学校があります。

私はいま「科学」の高校に通っているので、授業は物理や数学がとりわけ多いです。

授業ではよくコンピューターを使います。

パワーポイントを使って授業をすることもあります。

成績は1~5の5段階。テストの成績によってつけられます。

イタリアのテストは、これもまた特徴的。口頭テストと筆記テストの両方があるのです。

口頭テストでは、数人の生徒と先生が向き合い、先生が質問を出し、生徒がそれに答えます。

時間は40分間。つまり、長い間、しっかり受け答えができる知識がないといけません。

私も体験しましたが、声に出して相手に伝わるように工夫して説明することを通して、学んだことがしっかり頭に残ると感じました。

この口頭テストは、日本の学校でも導入してほしいと思いました。

私は歴史などでは暗記して覚えたことも、テストが終わると、すぐに頭の中から抜けてししまっていたので(笑)。

イタリアの教育には、まだまだたくさんの特徴がありますよ。

高校で、なんと、「哲学」を学びます!!

哲学は、日本語で学んだとしても難しいのに、それをイタリア語で学ぶのですから、私にとってかなりハードルは高いです。

でも、学び始めると、とても興味深いのです。

数学や物理といった教科も大事だと思いますが、哲学の授業でいろいろな思想に触れることで自分の考え方が広がっていくのが分かり、それが面白くて楽しいです。

他にも私が驚いたことが、「ルールが少ないこと」と「ストライキで学校が休みになる」ことです。

いま私が通っている高校のルールらしいルールといえば、ミニスカートを履いてはいけないことと、タバコを吸うことと、お酒を飲むことが禁止されていることくらい。

服も化粧も、まったく自由。制服はありません。

初めて高校に来たときは、驚いたのと、みんなすごくチャラく見えて怖くもあったのですが、今はこれがイタリアでは当たり前なのだなと理解するようになりました。

先生も生徒の個性を尊重しているようで、髪が赤くても緑でも何も気にしないみたいです(笑)。

そして、なんといっても驚いたのが、ストライキで学校が休みになること!!

ストライキは、イタリアではけっこう日常的なことらしいです。

日本ではこんな経験はなかったし、ニュースでも見たことがなかったので、かなり驚きました。

今回はイタリアの学校の様子を紹介しましたが、いかがでしたか?

そうなんです。日本とは全く正反対ですよね(笑)。

でも、それが私にとっては別世界にいるようで、すごく面白いなと感じています。

国が違うだけでこんなにも違うんだということと、日本で当たり前だと思っていた常識が別の国では存在していないことなど、驚くことが山ほどあります。

でも、そうした考え方の違いや驚きが、私の視野を広げてくれているような気がします。

来月は、いよいよクリスマスですね!!

次回は、イタリアのクリスマスについて宗教のことと合わせて紹介したいと思います。

それではまた来月。

Ciao!! Arrivederci!!

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  • 2022年2月14日
  • 稲垣 智華
  • トビタテの奨学金を頂いて、2月からバンクーバーに1年間留学しに来ています!

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