みなさんは、読書は好きですか?どんな本を読んでいますか?
紙の本だけでなく、今はスマートフォンやタブレットで読書を楽しむ人もいるかもしれませんね。
本は、日常の世界を離れて、遠い過去にも未来にも思いを馳せることができ、広い世界を感じさせてくれます。また、本を読むことで人生の先輩たちのたくさんの知識、思想や技術にも触れることができます。
高校生活を送る中では、勉強に行き詰ったり、友人関係に悩んだり、進路に悩むこともあると思います。そんな時にも読書は、時には楽しみとなり、時には心の癒しとなり、時には人生の指針となるなど、私たちの心や生活に潤いや豊かさを与えてくれます。生きていく元気、夢を与えてくれることもあるでしょう。
また、書き言葉に触れることによって、語彙が豊富になり、単純な話し言葉では得られない緻密な思考が可能になります。
現代は、インターネットの発達によって、必要な情報や知識が簡単に手にはいるようになりました。インターネット上やマスメディアにはたくさんの情報が溢れています。その中から、その情報の真偽や価値を見分けて、必要な情報を得るために考え、判断するのは、みなさん自身です。それは、自分の中に養われた思考力・判断力がなければできないことです。
そして、この自ら考える力を養う上で、読書の果たす役割はとても大きいと思います。読書は別の世界や別の人生を疑似体験することだと言われますが、読書によって磨かれた感性や、読書で培った教養があれば、物事を色々な視点で見て自分で考え、総合的な判断を下すことができるようになります。
これからの社会を支えていくみなさんには、急速に進展するグローバル化に対応するために、諸外国の人々との交流やコミュニケーションが求められています。それには、人々の心を共感的に理解するとともに、高い言語能力が必要です。外国語の能力は母国語の能力が基本になっていると言われています。自らの考えを論理的に、説得力を持った言葉で表現するためにも日本語の豊富な語彙や緻密な思考が必要になってきます。
毎日忙しいと思いますが、身近にある本を開いてみてください。そこには、みなさんの知らない世界が広がっています。その世界に飛び込んでいくことが、みなさんの生きる力を強くしてくれるでしょう。