◆朝日遺跡とは
朝日遺跡は、清須市、名古屋市西区にまたがる弥生時代の大規模な環濠集落です。遺跡の面積は80万平方メートルに及ぶとされ、全国的にも最大規模の弥生遺跡です。昭和40年代以降、道路建設にともなう大規模な発掘調査が行われ、逆茂木・乱杭などからなる強固な防御施設、埋納された銅鐸、玉作りの工房跡など、重要な発見が相次ぎ、東海地方を代表する弥生集落として、その名が知られるようになりました。
発掘調査では膨大な遺跡が出土し、これらの出土品は、弥生時代の多様な生業、生産・流通の様相を考証し、精神生活を推察するうえで極めて重要な資料として評価され、平成24年9月に国の重要文化財に指定されました。
◆弥生時代
今からおよそ2400年前、日本に稲作を主とする農耕文化と鉄、青銅など金属加工技術が伝えられました。
これらの新しい文化や技術を伝えたのは、朝鮮半島から移り住んだ人々だといわれています。それまで木の実の採集、狩りや漁労を中心としてきた人々の生活は大きくかわりました。
たくさんの人が集まる巨大な集落が各地に誕生しました。食料や鉄などをめぐる集落同士の争いも起こるようになり、集落の指導者は大きな力を持つようになっていきました。
以降、大きな古墳が築かれる古墳時代の開始までの約700年間を弥生時代と呼んでいます。
◆朝日遺跡の出土品
朝日遺跡の発掘調査で出土した主要な遺物2028点が国の重要文化財に指定されました。
この中には、赤い顔料と模様で飾られた赤彩土器、円い大きな穴が開けられた円窓付土器など、東と西の文化が交わり、独自の文化を築き上げてきた、わが県ならではの個性的な遺物が含まれています。また、玉、金属、木工など、ものづくり愛知の原点ともいえる、高度な生産技術をうかがうことができる出土品が多いのも大きな特徴です。
館内の出土品を眺めるスキッフル学生スタッフ
朝日遺跡は日本最大級の環濠集落だった!
円窓付土器
marumadotsuki doki
壺の体部に大きな丸い穴があけられた不思議な形の土器です。朝日遺跡を中心とする尾張地域の遺跡から出土します。お祭りに用いられた特別な土器と考えられていますが、具体的な使い方はわかっていません。
赤彩土器
sekisai doki
弥生時代後期の尾張地方を代表する赤く美しい土器です。土器の表面は白く、櫛描き(くしがき)や刺突(しとつ)による文様を描き、それ以外の部分が赤く塗られています。
清洲貝殻山貝塚資料館
〒452-0932 愛知県清須市朝日貝塚1
TEL:052-409-1467
休館:日・月・火曜日・祝日・年末年始
時間:9:30~16:00
入館料:無料
城北線尾張星の宮駅から徒歩10分
名鉄名古屋本線新清洲駅から徒歩30分
東名阪自動車道清洲東ICから車で約5分
所管 愛知県教育委員会
朝日遺跡インターネット博物館
http://www.pref.aichi.jp/kyoiku/bunka/asahi/