今回は愛知商業高校ユネスコクラブをプレミアムレポートしました。取材担当はクラブ笑顔NO.1の伊藤成美さんです。
彼女から先手で詳細な質問が入る。こちらも発刊が近づきスイッチが入る。
4/25、事前打ち合わせ。5/2カメラマンと同行、愛知商業高校さんも挨拶が徹底されている。「こんにちは」正面玄関に時間通りのお迎え。約束した16:30、部室に入る。
1年生の「外郎(ういろう)売り※1」が始まる。笑顔で、約5分に渡る口上を部員同士で対面して声を出す。それを2年生が指導をしている。
▲クラブのルーティーン 毎日笑顔で「外郎売り」
クラブ顧問の梶原英彦先生は、学校周辺に広がる名古屋近代化の歴史遺産が数多く残るエリア“文化のみち”の持続可能なまちづくりに貢献する為、2011年より「なごや文化のみちミツバチプロジェクト※2」を立ち上げ、校舎の屋上で都市型養蜂の実証実験を開始された。
そこで採れたはちみつは尾張徳川家と関わりが深いことから、歴史と文化の香りがする「徳川はちみつ」と名付け商標登録し、ガーデンレストラン徳川園へ提供、アイスクリームやういろう、甘酒などの商品開発に使用している。
季節によって異なる味や香りが楽しめる「徳川はちみつ」をご紹介します。
このはちみつは徳川園を主な蜜源とし、4月はウメ、オオカンザクラ、ヒガンザクラ、5~6月はツツジ、7~9月はサルスベリなど、様々な種類の花々から集められた百花蜜だそうです。(梅田部長談)私もひとさじいただき、とろける甘さと香りを楽しみました。
クラブ全員で毎日練習する「外郎売り」はプレゼンテーションをどの場面でも滑舌良く出来るよう、活動に取り入れている。
それと笑顔の実践である。私も負けずと笑顔で「頑張って」インタビュー(笑)その後ミツバチの内検シーンを取材。
巣箱は4つそれぞれが一匹の女王蜂を中心に王国を築いている。内検を始める際は、ミツバチを驚かせないよう「トントン」と巣箱をノックしてから巣箱を開けて、中の状態を確かめる。
ミツバチをお世話している姿が可愛らしい。なぜかこのクラブは女子のみです。
▲校舎屋上にてミツバチの健康チェック
そして近くにあるアイスクリームを製造している会社を訪問することに致しました。
愛知商業高校の西にある有限会社「ぷらんぼん」さんは3階建てで入口は喫茶店かレストランの様な白い扉があり、2階はアイスクリーム工場、3階はアイスクリームの販売所になっている。
知る人ぞ知るお店であり、社長の小川勝造さんは正に絶大なユネスコクラブの応援団長である。
ユネスコクラブとの第一号の商品は「希望のはちみつりんご」です。
岩手県陸前高田市の特産品である「米崎りんご」のさわやかな風味と「徳川はちみつ」の濃厚な甘さがコラボした絶妙な味わいのアイスとなっています。
売上から一個につき8円は陸前高田市小中学校復興基金に寄付されるそうです。
ネーミングからパッケージデザインまでユネスコクラブメンバーで検討を重ねたものは完成度が高いです。
ぷらんぼんさんは御園座で販売されていた有名な手焼き最中アイスのヒット商品を持つ手作りアイスの専門店として現在も各地の有名店へ卸す名古屋の隠れた名店です。
※1「外郎売り」
歌舞伎十八番の一。外郎売が外郎薬の宣伝文句の早口言葉を連ねて聞かせるもの。1718年、森田座の「若緑勢曾我」で二世市川団十郎が初演。現在は「助六」に挿入。
※2 「ミツバチプロジェクト」
名古屋学院大学が2010年5月から名古屋白鳥学舎でミツバチを飼育し、都市の再生・向上を目指すと同時に地域活性化に生かそうとスタートしたプロジェクト。愛知商業高校は、担当の水野晶夫現代社会学部教授よりミツバチをお借りし、養蜂活動をスタートした。その後毎年はちみつの味比べ対決「はちみつ対決」(德川園対白鳥庭園)を行っている。
※3「フェアトレード」
公正な取引。生産者が安定した生活を続けられるように、正当な値段で作られたものを売り買いすること。